◇新潟日報「幸せフィナーレへ」(38)=9月25日付=

終活という言葉が広く知れ渡るようになりました。笑い話のようですが以前は、「終活セミナー」を「就活セミナー」と間違われることがありました。

終活をテーマにした産業展では、おしゃれで高価な骨つぼや、趣向を凝らした豪華な棺おけ、モダンなお墓などが紹介されており、エンディングを取り巻くさまざまな商品がある時代になりました。

葬儀についても、自宅や地域の集会場、寺で行っていた形式から、大規模な社葬やセレモニーホールでの葬儀を経て、今や家族葬や葬儀自体を行わないという選択まで、実にさまざまです。お客さまから「どのような葬儀がいいのでしょうか?」と質問をいただくことがあります。もはやどれが主流というより、選択の幅が広がったと言えます。

そうした中で、ご自分のこれからの未来を考え、もしもの時に備えて何を整えていくのか、何を捨て何を残していくのか、何がご自分に合っているのか、ということを考えていくことから「終活」に取り組んでみてはいかがでしょう。その結果選んだものが、流行にとらわれないご自分にとっての主流になるのだと思います。

一般社団法人「はまなす」(新潟市中央区)代表理事・秋山貴子