◇新潟日報「幸せフィナーレへ」(35)=8月14日付=

お盆がやってきました。子どものころから、甲子園、終戦記念日、お盆のお墓参りは、夏の恒例行事。お盆を過ぎると今年も夏が終わる…そんな気分になったものです。

日頃から仏壇に手を合わせていても、年に数回、時には遠方まで時間をかけてお墓参りをするのはなぜでしょう。そこに大切な人たちが眠っているから、ご先祖の魂を供養するため、お墓参りをしないと落ち着かない、などでしょうか。

お墓の形も年々変化しています。○○家の墓、生前愛した言葉を刻んだ石碑、お墓の中の個人と語らうことができるベンチなど、お墓はこうあるべき、という概念が変化しています。

一方で、明らかに墓参する人が途絶えたお墓、無縁仏といわれるお墓もあります。少子高齢化の時代、お墓の問題はもはやひとごとではなく、身近な問題です。お墓参りをしたくても体力的に難しくなった、立て替えたくても経済的に難しい、墓を閉めたい、近くの霊園に改葬したい…。子どもがいないので散骨にしたいなど、そもそもお墓を持たない選択もあります。

お盆を機会に、自分や大切な人のその時にどうしたいかを、託したい方とご相談してみてはいかがでしょう。

一般社団法人「はまなす」(新潟市中央区)代表理事・秋山貴子