◇新潟日報「幸せフィナーレへ」(33)=7月17日付=

以前、ペットについて考える終活の在り方を書きました。問い合わせで多いのは、「自分にもしものことがあったとき、ペットに財産を残せますか?」という質問です。

残念ながら、ペットに相続財産を残すことはできません。ペットは他の相続財産と同じように、法律上は「物」だからです。ということは、飼い主に万一のことがあった場合、「命ある物(=ペット)」の行き先、託し先を、ご自分の責任で元気なうちに決めておかなければいけない、ということです。

最近はペットの寿命が延び、飼い主よりも長生きする、または飼い主が高齢になりペットの面倒を見ることができなくなったということが多くなりました。大家族から核家族、1人暮らしへと世帯の形態が変化してきたことにより、ペットを託すことが容易ではなくなってきているとも言えます。

終活の一つとして、ペットについて考えておくことは、必ずしておかなければいけないことです。

次回は、愛するペットのために今からできることについて書いていきます。

一般社団法人「はまなす」(新潟市中央区)代表理事・秋山貴子