◇新潟日報「幸せフィナーレへ」(40)=10月30日付=

エンディングノートには、介護や看護について希望を書くページがあります。ご自身がしっかり希望を伝えられる間は問題ありませんが、意思疎通ができなくなってしまった時、希望が分からないとご家族がさまざまな選択を迫られることになります。そんな時、希望を書いておけば、介護や看護の方針を決める一助になります。

例えば、「自宅で家族に介護してほしい」「施設で専門家に介護を頼みたい」ですとか、費用についても「介護保険の範囲で」「預貯金から毎月◯円支払うくらいの範囲で」など、具体的に書いておきましょう。「すべてご家族の判断に委ねたい」という場合にもその旨を書いておくことが重要です。その際、理由も書いてください。

また、看護の部分では、「延命治療の限度」や「食事をとれなくなった時の医療行為」について記載があると、ご家族の負担を減らせます。

こういった部分は、縁起が悪いと避けがちですが、元気な時にもしもに備えるということが大切です。ぜひ大切な方と一緒に考えてみてください。

一般社団法人「はまなす」(新潟市中央区)理事・谷内田 真実