◇新潟日報「幸せフィナーレへ」(31)=6月19日付=

「ぴんぴんころり」がいいよね。誰もが理想とする最期の迎え方かもしれません。私もその寸前まで元気に働き、笑い、語らい、大切な人と時間を過ごしたい、できるだけ介護や看護で家族に迷惑をかけたくないと望んでいます。でも、そうはなかなかいかないことも分かっています。

もし、ご自分が病気や事故にあったとき、どんな治療をどこまで受けたいのか。持病はあるのか、ないのか。介護はどこで誰にお願いするつもりなのか。お金はどこから支出するのか。こうしたことを整理し、ご家族で話していますか? 核家族化が進み、頼りにしたい子どもたちも、一昔前の「家族の誰かが家にいる」という様子とは違ってきています。

また、災害時にはどのような行動をし、家族とどのように連絡を取るのか。ペットの避難はどうするのか、そのようなことも整理してお互いに決めておくことが大切です。

ご自分の希望を託す方に伝え、託された方も戸惑うことなく手助けができるよう、話し合ったことをエンディングノートに書いておきましょう。次回は、万一に備えたエンディングノートの使い方について、お伝えしたいと思います。

 一般社団法人「はまなす」(新潟市中央区)代表理事・秋山貴子