◇新潟日報「幸せフィナーレへ」(43)=12月11日付=
今年もあとわずか。「幸せフィナーレへ」のおさらいをしましょう。
「終活」は「自分のこれからと死んだ後のことについて、元気なうちに考えて行動に移し、大切な人に伝える活動」です。中でも、エンディングノートを活用し、生前整理や財産の分け方、治療の希望、葬儀やお墓の希望、終末期の迎え方、ペットの託し先など、もしもの時に家族が困らないように必要な情報や希望を記しておくことは、とてもいいことだと思います。
年を重ねるごとに、体の自由がきかなくなり、できないことが増え、大切な人との別れも増えていきます。一方、年を重ねてこその魅力、知恵も豊かになっていきます。
ご自分が今どういう状態かを認識することは、「終活」の最初の一歩です。どなたも「迷惑をかけたくない」という思いがあるでしょうが、迷惑をかけずに自分の死後の始末をできる人はいません。残された方が困らないようにしておくことが、一番の愛情です。
今年の締めくくりに、ご自分の「今」を見つめ直し、来年を豊かに迎える準備をしましょう。来年になったら、春になったらと、先送りはやめましょう。
一般社団法人はまなす(新潟市中央区)代表理事・秋山 貴子