◇新潟日報「幸せフィナーレへ」(27)=4月24日付=

私の故郷は北海道なので、なかなか墓参りに行くことはできませんが、故郷を訪れるたび、先祖のみ霊に手を合わせてくるようにしています。思い起こせば、小さなころから祖父母に連れられて、墓参りをしていました。

最近は墓じまいなどの悩みを抱えている方が多いようです。墓を継いでくれる人がいる場合はいいのでしょうが、高齢の夫婦がお互いの実家の墓を見ているケースや、墓を継いでくれる人がいない、相続がうまくまとまらず墓を継ぐ人が決まらないなど、問題もさまざまです。

また、墓を持たず納骨堂に安置する方法や散骨など、亡くなった後の選択枝が増え「墓を持たなければいけない」ということはなくなりつつあります。高齢で墓参りに行けなくなったという相談もあります。

わが家のことを考えても、墓を持つのか持たないのか、遺骨はどうするのかなど、今後のライフスタイルの変化に応じ、考えていかなければいけない問題です。

私自身も年を重ね、故郷に足を運ぶことができなくなる日が来るでしょう。人は死んだらそれで終わりではなく、その後も誰かに託して続いていくということを考えていく必要があると思います。

一般社団法人「はまなす」(新潟市中央区)代表理事・秋山貴子