◇新潟日報「幸せフィナーレへ」(19)=12月26日付=

「空き家」が問題となっている昨今、「家の終(しま)い方」にも注目が集まっています。住む方がいなくなってしまった実家を処分する…。その際気にかかるのが家財の処分、とりわけ「神棚」「仏壇」の取り扱いではないでしょうか。

住宅事情で置く場所がない、子供が少なくなり引き取り手がいないなど、様々な事情があり、どうするかということをお考えになることもあると思います。処分の方法はいろいろあるのでしょうが、ご家族が納得され、魂抜きなどの儀式を行う方もいらっしゃるでしょう。実家の神棚を片付けるにあたり、関羽氏から「長年の感謝」と「今後の加護を」祈祷(きとう)してもらい、「これでスッキリとしました」などとおっしゃる方もいらっしゃいました。

私たちは終活の支援活動をしているわけですが、「遺言作成」や「エンディングノートの記入」などを終えた方が、「これで安心できる」「ホッとしました。ありがとう」と爽やかな表情をされる場面に多く出会ってきました。心にかかった雲が、一気に晴れる…そんな共通点が、さまざまな終活の中にあるのではないでしょうか。

今年もあとわずかです。皆さま、良い年をお迎えください。

一般社団法人「はまなす」(新潟市中央区)理事・榎田 雄一